男性と女性の意見を平等に公表するつもりはなかった。夫たちの声も聞くことはできるが、それは母であり妻である私という女性、自身の結婚のありようを本諜で探ろうとする人間の目を通したものだ。

そして、心の中に踏み込んで探し回ることを許してくれた寛大な人々から私が集め、結婚に関する私自身の移るいやすい気持ちを精査したりすることによって得られた、自然なままのデータからわかったのは、どんな夫婦関係も人間の苦悩を解決してはくれないし、これまで見逃してきた幸福を最終的に与えてくれるわけでもない、ということである。のぼせ上がっている男と女は、求婚期間中はものすごく堂々として見えるのに、結婚したら無防備で煩わしいだけの夫と妻に進化する。
求婚期間中はビクトリアズ・シークレット社のセクシーな深紅のパンティをはいていた女が、結婚したらシァーズで買ったベージュ色の木綿の下着を身につける。筋肉の引き締まった求婚者は、太鼓腹をした夫となる。

キッチンで慌ててお弁当を作り、LLビーン製の保温パックにきちんと詰めながら、自分が選ばなかった道や、まだ達成されていない可能性について思いをめぐらす。四人の愛らしい息子たちのために、ピーナッツバターと蜂蜜のサンドイッチを作っていられる私って幸せ、と思うべきなのに、頭に浮かぶのはこんなことなのだ。サンドイッチをもうひとり分作れっていわれたら、プッッンしちゃうわ、と。

家事をこなすというのは、毎日同じことの繰り返しである。同じ作業を何度も繰り返す機械でありながら、動作の流れや瞬間的な波動について、私たちは気づかずにいることが多すぎる。



出典:結婚相談所 選び方